緊急時のため、知っておくべきこと、普段から意識しておくべきこと
まだ記憶に新しい、昨年の6月に大阪を襲った地震・・・。
それからも、各地を地震が襲い、不安がぬぐいきれない中、台風による被害・・・。
今年は、大きな地震はないものの、巨大な台風による被害を目の当たりにし、
自然の力、天変地異の恐ろしさを感じますね(T_T)
昨年からの、こういった様々な自然災害により、非常用物資を揃えたり、地震発生時にはどうするか等の
家族会議を開いたり、というところも多いのではないでしょうか?
『東日本大震災があって以来、国民の防災に対する意識はとても高まりました。』
という言葉をテレビで聞いたことがあるのですが、果たして、本当にそうなのでしょうか!?
なぜ、喉元すぎれば熱さを忘れる!?
“逃げ遅れの心理”→『正常性バイアス』の恐ろしさ
しかし、人間、『喉元過ぎれば熱さを忘れる』生き物。
何かあった直後は色々意識していても、時間が経てば経つほど、
不思議なくらい忘れていってしまいます。(そんなことないわ!っていう人はごめんなさい(>_<))
でも、なぜ、人にはそういう傾向があるのでしょうか?
人間、何か嫌なことが起きる度に過剰に反応してしまうと精神的に疲れてしまうので、
そのようなストレスを回避するために、「大丈夫だろう」と自然と“脳”が判断し、
“心”の安定を保とうとする作用が備わっています。
これを『正常性バイアス』と言い、予期しない事態に直面した時、
「こんなことはありえない!」という先入観や、偏見(バイアス)が働き、
物事を正常の範囲だと自動的に認識する心の働き(メカニズム)のことをいいます。
ところが、この人間の防御作用とも言える『正常性バイアス』ですが、
それが裏目に出ることもあります。
つまり、一刻も早くその場から逃げないといけないような非常事態であるにもかかわらず、
“脳”の防御作用(=正常性バイアス)によって、「大丈夫だろう」と考えてしまうことで、
正常な判断ができず、生命の危険にさらされる可能性が大いにあるのです。
以前、テレビで、「人間は、いざという時に逃げれない生き物である」という話を聞いたことが
あったのですが、つまり、そういうことなんですね・・・(>_<)
『正常性バイアス』を踏まえ、日頃から意識しておくべきこと
過去の様々な事例を調べると、地震、火災などの緊急事態に直面した際、
状況をとっさに把握・判断ができず、茫然としてしまった人がほとんどで、
自分の身を守るために迅速に行動できた人は、“驚くほど少ない”ことが明らかになっています。
状況によっては、何でもかんでもすぐ動く(逃げる)方が良いとは限りませんが、
実際に緊急事態に直面した時、自分自身にこの『正常性バイアス』という
脳の働きがあることを『知っている』のと、『知らない』のとでは大きく差が出てきます!
いざと言う時、安直に「大丈夫だろう」と判断してしまうのか、
それとも、「大丈夫だろう」→「いや、ちょっと待てよ!?本当に大丈夫なのか!?」
と考えることができるかどうかが、自分自身はもちろん、
愛するご家族の、その後の運命を左右するかもしれません。
また、ご家族とも共有し、いざと言う時に落ち着いて行動できるよう、
普段からシミュレーションしておくことも、もちろん大切ですね!